公開情報から競合他社の戦略を予測する
Patent Analysis

英国カーリース会社のヴァナラマが、アップルの自動車関連特許をベースに、アップルカーのコンセプトデザインを制作しました。アップルが実際にこのような自動車を作るかどうかはわかりませんが、とても興味深いですね。アップルカー – ヴァナラマ これをただ面白いと言って終わらせるのではなく、貴社の競合他社や市場を分析するために、このような活動を真剣に検討されてみてはいかがでしょうか?各国の情報機関は、諜報活動の9割以上を、オープンソース・インテリジェンス(OSINT)に当てていると言われています。OSINTとは、新聞・雑誌・インターネットなどのメディアを継続的にチェックして情報を得る手法です。企業活動、特に研究開発に関する活動の調査のためには[…]

なぜ他社の商標をハッシュタグに使いたくなるのか?
Hashtag

SNSでよく使われるハッシュタグ。フリマアプリ「メルカリ」で、自分の販売サイトに、他社のブランド名(商標)をキーワードにしたハッシュタグを付けて自分の商品を販売している人がいました。このようなハッシュタグの使い方は商標権の侵害になると、先月、裁判所が判断しました。大阪地裁判決 令和2年(ワ)第8061号 (令和3年9月27日)その人はなぜそんなことをしたのでしょうか?他社のブランドの顧客吸引力への「ただ乗り」あるブランド名をキーワードにしたハッシュタグを付けておくと、他のユーザーがそのブランド名を検索すると […]

オプジーボ訴訟で裁判所が和解を勧告
Settlement

「オプジーボ」の特許の分配金をめぐり、2020年6月に京都大学の本庶佑特別教授が小野薬品工業に対して、約262億円の支払いを求める訴訟を大阪地方裁判所に提起しました。報道によれば、その裁判所が、2021年9月に双方に和解を勧告し、具体的な金額を盛り込んだ和解案を提示し、現在も、和解協議が行われているそうです。この紛争の経緯については、以下の過去の記事をご覧ください。日本のノーベル賞受賞者がオプジーボ特許のロイヤルティ率の引き上げのために国民の支持を求める 日本人の国民性のせいか、多くの日本人または日本企業は、紛争解決のために裁判を避ける傾向があります。裁判所も[…]

アイデア資本主義の下では特許が重要
Idea matters

「アイデア資本主義」 これは、最近読んだ、日本人の文化人類学者大川内直子氏の著書の題名です。著者は、資本主義の歴史をフロンティアの変遷という視点から振り返ります。そして、資本主義が伝統的なフロンティアをほとんど食いつぶした現在、新しいフロンティアがアイデアの領域であり、アイデアを生み出す人のアタマの中が、資本主義にとってのフロンティアであると言います。そして、その新しいフロンティアに資本が集まるようになっていると。私は、まさに、この領域に携わってきました。 […]

東京オリンピック、ラベルが剥がされてわかるボトルの形状デザインの価値
Tokyo Olympic and Coca Cola

このオリンピックでは、コロナ感染リスクを懸念して、大半の競技は無観客の会場で行われますが、制限を設けながら観客を入れて行われる競技もあります。サッカーが行われる茨城県鹿嶋市では、地元の小中学生だけが観戦できることにしました。なんとラッキーな子供たちでしょう!ただ、学校がその子供たちの保護者に送った文書について苦情が殺到してしまったそうです。

ユニクロの特許紛争事件に見る中小企業による特許の活用の困難さ
UNIQLO checkout machine

2021年5月20日、ユニクロを展開するファーストリテイリング社は、IT企業のアスタリスク社と争っていた特許訴訟に敗訴したとのニュースが 伝えられました。 アスタリスク社は、 セルフレジに使用されている商品のタグの情報を読み取る技術の特許 (JP6469758) を保有しており、ファーストリテイリング社に対して、ユニクロで使用しているセルフレジについて、ライセンス料の支払うよう要求していました。しかし、 報道によれば、ファーストリテイリング社は、この特許は無効にされるべきものだから、ゼロ円でのライセンス提供をアスタリスク社に要求していたとのことです。

The PCT Networkと提携、外国出願ネットワークを紹介
The PCT Network

PCTネットワークとの提携により、日本の知財事務所の皆さんに特許や商標の海外出願ネットワークをご紹介することができることになりました。PCTネットワークは、外国出願のための世界最大の知的財産専門家のネットワークで、最高の知的財産の出願サービスを提供するために世界中の特許弁護士・弁理士を結びつけています。PCTネットワークを利用することで、知的財産事務所は外国のクライアントを探す手間が省け、出願業務に集中することができます。詳細については、

中小企業の皆様へ:知的財産は利益をもたらします
Intellectual Property Brings Benefit to SMEs

予算が限られているので、特許などの知的財産権を保有する余裕はないと思っていませんか?特許を取得する前に、まずは収益を上げることに注力したいと考えているかもしれません。そんなあなたに、今日はいくつかの調査結果をご紹介したいと思います。

日本が無形資産担保融資の改革に着手
intangible asset-backed lending

日本政府が、企業が技術や顧客基盤などの無形資産を一括で担保に入れることができる制度の検討を始めたそうだ。日本では、特に中小企業向けの銀行融資においては、土地や工場などの不動産担保が中心で、事業の価値があまり考慮されていないと指摘されていました。新制度の狙いは、こうした状況を改善することにあります。優れた技術やノウハウを持つ中小企業が、資金調達の機会を増やすことができるのは素晴らしいことです。

Twitterは、日本の最高裁判決を受けて、どう対応するのか?
Supreme Court Decision

インターネットを通じて世界共通のサービスを提供している企業では、国ごとに異なる法規制への対応が問題になることがあります。Twitter社の本社は、日本の最高裁の判決を受けて、今後の対応を検討しているところかもしれません。 以前、このブログで、著作権侵害の内容を含むツイートをリツイートしたユーザーの責任が知財高裁で認められた事例をご紹介しました(参照:「Twitterのリツイート機能が日本で著作者人格権侵害の問題に」)。 2年後の2020年7月21日、最高裁は知財高裁の判決を支持し、Twitter社の上告を棄却しました。その判決文は こちらをご覧ください。.